各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書
視察報告書
- 委員会名・会派名
- 新政の会
- 視察先
- 沖縄県 石垣市
- 視察案件
- 「石垣市観光基本計画」について
- 実施日
- 平成31年1月29日
- 参加者氏名
- 山崎 進、会田 幸一、滝澤 英明、鬼丸 裕史、金子 進、佐藤 一、水沼 日出夫、石川 友和、榛野 博
視察結果概要
(1)視察先の概要
石垣市は日本列島の最南西端に位置し、那覇市からは約410q、東京からは約1,950q、台湾(台北)とは約280qの距離に位置する国の境に位置する都市であり、アジアとの結節点となる位置にあります。
人口は平成30年11月末現在で、49,486人で世帯数は24,454世帯となっており、面積は229.34kuとなっています。
石垣市は、1市2町、10の有人の島からなる八重山諸島の拠点であり、沖縄県では3番目に面積を有する市となっています。
石垣島の地勢は、沖縄県下最高峰の於茂登岳(おもとだけ標高256m)を中央に、八重山に連なる山系を背にして南に平坦地が広がり、河川が発達し、湾岸と半島及び、岬などによって多彩な地形、景観を織りなしています。また、延長184qに及び海岸線には、サンゴ礁が発達して、陸域と併せて豊かで貴重な動植物が生息しています。
(2)視察内容
石垣市観光基本計画の策定の背景及び、目的については新石垣空港の平成25年3月の開港・供用開始を展望として、石垣市の持っている優位性のある観光資源の価値を育み、資源の活用と保全に対してバランスには十分に考慮してより魅力のある観光の形成と観光産業及び、関連産業の連携を図ることにより、「住んでよし訪れてよし」の観光市を促進して、観光による豊かなまちづくりを目指すことを目的としています。
また、中間年において平成32年までに観光入域客100万人を目指していましたが、新石垣空港開港翌年の平成26年にはすでに100万人を達成したことや、東京オリンピック開催決定など社会経済動向の変化に対応するため、平成28年3月に施策の見直しを行ったとの事でした。
計画の概要としては、石垣市の総合計画における観光分野の基本計画であり、行政が観光関連事業者や、市民と目標を共有して力を合わせることで、観光まちづくりを推進していくことを目指す内容となっている事も分かりました。
(3)視察から得られた考察
中国や台湾等が近いことから、外国人観光客が急増している事で宿泊施設の不足、多言語対応観光施設及びWi-Fi環境の整備など受け入れ態勢が不十分なところがあるそうです。
石垣市の観光の今後の方向性としては、観光客の入域客数の数値目標だけを求めるのではなく、質の高い観光を目指していくとの事でした。また、一年間を通して平準化を目指しているとの事でした。
これらを春日部市に置き換えると、観光施設や観光イベントは既にいくつかありますが、インバウンド対策がまだ不足していると感じます。
また、春日部市でも三大祭りがあるかと思いますが、それ以外の時にどのようにして観光客を呼び込み、観光客の平準化を図るほか、顧客満足を高め、滞在時間や滞在日数、観光消費額を増やし、観光を牽引役として地域経済に潤いを与え、観光業者や観光従事者の所得向上をもたらすことが春日部市に求められている質の高い観光だと考えております。
そのためには多言語対応の充実や、ホスピタリティーに富む人材の育成や確保、人々を惹きつける魅力のあるコンテンツの提供が求められることになると思います。
是非、春日部市でも社会経済、観光客のニーズの変化にきちんと対応しながら、観光のあるべき姿の実現に取り組んで行かなければと感じました。